経済学 2020 1 11

 いつも不思議に思うことは、
テレビドラマは、刑事ドラマか医者ドラマばかりであることです。
 しかし、将来、刑事や医者になりたい人はともかく、
普通の人には、関係のない分野です。
 つまり、関係のない分野の知識を増やしたところで、
それは、人生という時間の無駄遣いとなります。
 普通の人が学ぶべき分野は、経済学や経営学です。
「私は、そんな難しい学問は興味ない。関係ない」と言うかもしれませんが、
実は、大いに関係があって、「仙人」のような生活をしない限り、
誰もが経済学から逃れることはできないのです。
 たとえば、仮定の話として「リンゴ」が健康によいとなって、
国民的なブームになり、みんながスーパーに殺到した。
 しかし、リンゴの供給量は限られているので、
需要が急増したとなると、リンゴの価格は上昇します。
 これは、需要と供給の法則で説明しなくても、
みんなが感覚的に理解しているでしょう。
 そこで、リンゴは儲かるとして、
多くの農家が、リンゴ市場に殺到する。
つまり、リンゴ農家が増える。
一方、消費者のほうは、ブームが沈静化して、需要が減っている。
 こうなると、供給が多くて、需要が少ない状態になりますので、
リンゴの価格は、暴落するかもしれません。
 しかし、ある農家は、このような現状を嘆くかもしれません。
「私は、リンゴを50年も作っている。
誰にも負けない究極のリンゴなのに、市況はひどい」
 究極のリンゴなのに、需要と供給という法則に左右されてしまうのは、
究極のリンゴに「名前」がないからです。
 たとえ、究極のリンゴでも、市場に出荷されれば、
単なるリンゴという商品なので、市況に左右されてしまいます。
 しかし、このような需要と供給の法則から逃れる方法があります。
それは、あなたが50年間も丹精込めて作っているリンゴをブランド化することです。
ブランド化することによって、需要と供給の法則を超えることができるのです。
 ティファニーの装飾品は美しい。
誰もが身につけていたいと思う。
しかし、素材や製法は、そこら辺にある装飾品と同じです。
 「iPhone」というスマートフォンは美しい。
誰もが欲しいと思う。
持っていることで満足感がある。
しかし、「iPhone」と同じ性能のスマートフォンはいくらでもあるかもしれません。
中国人は、「同じ性能でも、価格は半額で作れる」と言うかもしれません。
 なんだか、途中から、経済学の話から経営学の話になってしまいましたが、
誰もが、「仙人」のような生活をしない限り、
経済学から逃れることはできないのです。
 「友達は貯金ができているのに、私は貯金ができない、どうして」
これも、「行動経済学」で説明できるのです。
人間の行動が「経済」を作り出しているのです。
 ところで、世界で空前のヒットとなった映画と言えば、
「アバター」(2009年)という映画がありましたが、
この映画は、アメリカで社会問題にもなりました。
 誰もが「アバター」という空想の世界に逃避したいと思ったのです。
これに対して、多くの識者は批判的でした。
「現実から逃避するよりも、現実の問題を解決すべきである」
 しかし、その後、アメリカは、
産業構造の空洞化や貧富の格差が進んで、社会には喪失感すらあります。
多くの人は、「政府が何とかしろ」と言うかもしれません。
 しかし、民主主義国である以上、
国民一人一人が有権者であり、
国民一人一人が「大統領」であるはずです。
 ケネディ大統領は、就任演説で、
「アメリカ国民よ、国が諸君のために何ができるかを問うのではなく、
諸君が国のために何ができるかを問うてほしい。
 世界の友人たちよ。
アメリカが諸君のために何を為すかを問うのではなく、
人類の自由のために、ともに何ができるかを問うてほしい」と演説しました。
(ウィキペディアから引用)



































































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